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ボドゲ「インカの黄金」のカードデザインが納得行かないので自作した

  1. 1. インカの黄金の面白さと問題
    1. 1.1. ルール
    2. 1.2. デフォルトカードの問題
  2. 2. よろしい、ならば作ってしまえ
    1. 2.1. コンセプト
      1. 2.1.1. バリアントルール「ダッシュ」
    2. 2.2. 自作
      1. 2.2.1. 出力
      2. 2.2.2. カット
      3. 2.2.3. 貼り
    3. 2.3. あとは遊ぶだけ

「インカの黄金」という割と定番でとっつきやすく楽しめるチキンレース系のボドゲは知ってるかい?ボドゲを普段やらない層でも簡単に理解できて楽しめるので重宝してるんだけど、どうしてもカードデザインが納得行かないので自作して改良する話。

インカの黄金の面白さと問題

ルール

ルールを簡単に説明すると、

  1. プレイヤーは探検家になって遺跡をみんなで一緒に探検
  2. ターン毎に進むのか帰還するのかをせーので選択
  3. 予想される状況は財宝か罠
  4. 獲得した財宝は罠にかかることなく生還しないと持ち帰れない(いわゆるチキンレース)
  5. 獲得人数で割り切れない財宝の場合、置いたままにして帰還する時にそのターンの帰還者数で割る

というのが主なルール。つまりギリギリまで粘って進み、かつ、帰還する時は他プレイヤーとタイミングが被らないようにする、というの最適解のゲーム。他プレイヤーと帰還のタイミングが被ると帰り道にある財宝をも人数で割る必要があるので、獲得できる可能性が減る。ここが面白いポイント。行くか、帰るか、そろそろ罠で死ぬかもしれないがおそらく他のプレイヤーも同じこと考えてる。帰るなら一人のタイミングで帰る必要があるし、行くのも帰るのも判断に悩む。というのが醍醐味。

デフォルトカードの問題

ルール的に、せーのっで他プレイヤーと同時に次の行動を表示する。ここで、お前まだ行くのか!もう帰るのか!うわー、帰還タイミング被ったわー、と盛りあがる。そう、ここがポイント。

実はインカの黄金は「ダイヤモンド」というゲームで従来は「進むトークン」を握って、せーのでみんなで手を広げるゲーム。インカの黄金になって、進むと帰還を示すのはそれぞれのカードで、せーので裏で出していたカードを表にする、というやり方に変わった。ここまでは良いんだけど、問題は進むカードと帰還カードのデザインがいまいちパっと見てわかりにくいのが問題。


どうこれ?パっと見わかんなくない?左が帰還で右が進む。

世界観も重要なのでデザインにこだわってるのは素敵だけど、この判別のつきづらさはいただけない。初心者が行くと帰還を間違えることもあれば、せーのでめくった時に瞬間的に判断できることが重要。ん、どっちだ、って一瞬でも考えるようであればその面白さを損なわれてしまう。

よろしい、ならば作ってしまえ

コンセプト

間違えない、一瞬でわかる、がもっとも重要視すべきポイント。できれば世界観に沿ったものにはしたかったけど、この際それは切り捨てた。

誰でもわかる、ということでピクトグラムを採用。わかりやすく大きく文字をつけ、色も使って危険なのか安全なのかも表現。これならば間違えないはず。

そして今回はせっかくなんでバリアントルール用ダッシュカードも作ってみた。

バリアントルール「ダッシュ」

仲間うちでやってみて割と良いアクセントになってるのが、このダッシュルール。

  1. 5ラウンドで1ゲームだが、1ゲーム中に一度だけ使い捨てで使える
  2. そのターンの効果をダッシュしたプレイヤーだけで受けることができる
    • 例えば障害なら障害を一人で受け、ダッシュしてないプレイヤーは障害としてカウントされない
    • 財宝ならばダッシュしたプレイヤーだけで分配、一人なら一人占め

自作

今回の方法として、画像をベクター形式で作ったものをA4に適当に面付けして、それをシール紙に出力。カットしたものを別途購入したブランクカードに貼る、という方法。ちなみに元画像はピクトグラムをフリーで配布しているところから使わせていただいた

ヒューマンピクトグラム2.0

カードのほうは自作ゲームでも使われてるらしいものを。そこまで高額なものでもないので。

出力

シール紙に出力したけど、今回は耐水性の光沢紙をチョイス。最初に普通のシール紙を買ったら間違えて4つ切りのを買ってしまった。結果的には発色も良くなかったのでまあ良いか。ということで光沢紙を買ったけど、剥離側も印刷面も光沢でわからなかったので間違えて剥離紙側に印刷してしまって失敗。

という紆余曲折あったものの、無事完了。発色も光沢も良い。耐水性もあるらしいので良い感じ。文句をつけるとすれば滑りにくいので、プレイ時にひっかかりを感じないかどうか、という点。ただし、ゲームの性質上すばやくカードを操作する必要も、多く持つ必要もないので大丈夫そう。あとは耐摩耗性がどの程度あるか。

カット

裁ち落としするために一般的な3mmの広くとって、トンボ的なガイドラインを付けたものを用意した。なのでこのガイドに従って切っった。これは上手くいった感じ。


ついでに角丸君をつかって角を落としていく。一つ4つだから意外に数が多かったけど、簡単なので良しとしよう。カードより一回り小さくつくってあるので角は落とさなくても貼るのには問題ないけど、こういうひと手間は意外に大事で、よくできてる感を醸し出してくれる。

貼り

治具を作ったらちゃんと行くのだろうけど、面倒なので目で合わせて貼っていく。当然曲った。そう、僕は携帯のフィルム貼りなども含めちょっと苦手。しかも角丸にしたから剥離しにくい、という仕様。といいつつもそんなに大きな問題なく完了。


あとは遊ぶだけ

と、つくっておいてまだ遊べてないけど、出来は上々。世界観はともかくとして、視認性はかなり良い。問題だった行くのか戻るのかを混同するようなことはなさそう。まぁ満足かな。あとは実際プレイしてみてまたなんかあれば考えなおすとしましょうか。

失敗を糧に作ったキーケース兼iPhoneケースが調子良い

  1. 1. 設計
    1. 1.1. これまでの失敗策と気になる点を糧に
  2. 2. 制作
    1. 2.1. 下準備と切り出し
    2. 2.2. 縫い穴開け
    3. 2.3. 縫いとiPhoneケース付け、そして仕上げ
  3. 3. 完成品と所感

ちょっと前まで失敗続きだったレザークラフトだけど、会社から仕事用携帯としてiPhoneを支給されたのを機にキーケースとカードケース機能も追加したケースを作ってみたら思いのほか使い勝手が良く大満足。

まずはこれが完成品。
キーケース完成品

設計

これまでの失敗策と気になる点を糧に

まずよくあるキーケースの作りの使い勝手の悪さ。ボタンで開けて、数本あるキーの中から該当のものを選ぶ、鍵をかけて(もしくは開けて)、またしまってボタンをとめる。と、鍵を開け閉めするには工程が多すぎてストレス。ジャラジャラするのもイヤ。そして失敗策の反省は無駄に大きかったのと、ギチギチに作りすぎたこと。

  • 素材
    • たまたま見かけたコーティング加工された革が安かった
      • いつものように塗りやらしなくて良いので楽でしかも丈夫
  • 機能
    • 鍵は回転式で取り出す
      • 失敗してた財布やらに搭載されてた機能をさらにブラッシュアップ
    • 交通ICカードも楽に使えるようにカード入れも搭載
      • 余ったスペースはなにかカード的なものを挟めるよう
    • iPhoneケースは迷ったあげく、100均のものを接着
      • 要は固定できてりゃ良いわけで
    • もちろんDカンつけてウォレットチェーン的なものに付けられるように

制作

下準備と切り出し

いつもながら設計には頭を悩ませた。日常的に使う鍵は3本あるので、それをどう搭載するか。ポケット等に入れたときに他の物に当たらないようにカバー部分を作りつつ取り出しやすくしなきゃいけない。同時にカメラの場所も確保しなきゃいけないわ、閉じた時に閉じたままにしたい。が、ボタンにすると面倒。基本的に片手運用しやすいように。

そうしてできた型がコレ。

キーケース 型

型どおりに切り出したら一番表面に来る部分は溝を掘る。前回適当に作った試作でわかったけど、やっぱり溝があるとないとで糸の収まり具合に差が出るし、なによりメリハリがつく。

キーケース 切り出し

縫い穴開け

今回は秘密兵器で、ハンドプレス的な機械を導入した。これだとハンマーを使わないので、音が出ない。集合住宅でもへっちゃらマシン。もちろん先端も変えられるから、ポンチも抜けるしボタンも付けれる。新兵器の使い勝手を味わいながらバシバシ穴を開けていく。

キーケース 穴あけ

縫いとiPhoneケース付け、そして仕上げ

新兵器で穴を空けて終わったら縫い。今回の重ね合わせはそんな複雑ではなかった。強いていえばキーホルダー部分の回転させる為のところがちょっと悩んだくらい。あとはバシバシ縫っていく。やっぱり縫っていく工程が一番好き。できあがりがわかってくるし。糸がキュっと収まっていくのが気持ち良い。

キーケース 縫い

縫い終わったら内側に100均で買ったiPhoneケースを接着。ここは深く考えずに革対応のボンドでペタリ。クリップとクランクで乾くまで固定。このiPhoneケースだけで使うと思うとアレだけど、パーツとして使うのであればかなり良い感じ。

キーケース iPhoneケース接着

接着が終わったら角や余分な部分を落として、仕上げのヤスリがけとコバ磨き。今回はテストも兼ねて以前自作した小さいコバ磨き棒を電動ドライバに装着して電動コバ磨き。思ってたより重くて疲れたのでやっぱりいつかリューターが欲しいところ。

キーケース 仕上げ

完成品と所感

完成品の写真をいろんな角度から各機能がわかるように。
キーケース完成品
キーケース 内側
キーケース 外側

  • 成功
    • 鍵はかなり取り回ししやすい機構を実現できた
      • 片手で目視せず手の感覚だけで該当の鍵が出せる
      • ジャラジャラしない
    • iPhoneもしっかり収まってる
    • Dカンも良い感じについてワイヤーリールと相性が良い
    • 閉じたとき、マグネットでちゃんと閉まる
    • カードケース部分もしっかりカードも入ってICも反応する
  • 失敗
    • すこし寸法に余裕を持たせすぎたのかやや大きめ
    • 真ん中が逆側に開きにくくやや電話しにくい

と、今回に関していえば失敗よりもiPhoneも鍵も交通ICカードもひとまとめにできた上に取り回ししやすいものに仕上がったので失敗はゼロではないものの、久々に自分の満足行く仕上がりとなった。

いつもどおり実験的な工程をやってみたり、今回で言えば静音型新兵器を導入して手応えがあったのと、いつも使わないコーティング済みの革を使ってみたことが大きかったし、結果的に成功したのが良かった。染色やカービングの楽しさとは別に革の種類にも興味が湧いてまた一段と沼が深くなってしまった。

ちなみに僕の静音新兵器の構成はコレ。

ここ最近のレザークラフトは失敗作ばっかりだ

  1. 1. 作ったもの達と失敗の種
    1. 1.1. 財布
    2. 1.2. 定期入れ兼キーケース
    3. 1.3. 定期入れ兼キーケース変形型
  2. 2. その後

ここ最近趣味のレザークラフトで作ってきたものが失敗続き。ようやく抜け出せた感はあるけど、その前に失敗作をネタにする。

作ったもの達と失敗の種

失敗作達

財布

以前、作って記事にしたものだけど、これが結局使わなくなった。理由として一番大きかったのが、開閉部分をマグネットにしたら、財布に入れてた磁気カードが軒並みダメになってしまった。うん、なるほど、財布にマグネット使われてないのはそういうことね。開閉には便利なんだけどね。

他の理由としては、どこぞ薄いサイフをモデルにしたんだけど、使いにくいよ、って話。札の出し入れもひっかかるし。ただし、鍵の収納システムやら小銭入れ、細かい作り、なんかは割と良い出来。

定期入れ兼キーケース

キーケースと定期入れをくっつけちゃおう作品。失敗したのが寸法をギチギチに作りすぎた。最近はできる限り小さくを考えちゃうけど、やっぱり何かを入れるには余裕持たせないと難しい。定期入れの部分がギチギチなのでチャージする時とかの出し入れに困る。

あとは定期入れ部分の片方を透明にして定期を見せれるようにした為、薄いプラ板をつけたけど、これも縫いしろの余裕を持たせなさすぎて割れてきてしまった。プラ版という比較的固い素材を使ったのも良くなかった。

そもそも初めてこういうキーケース使ったけど、開けて、数本あるキーの中から目視で選んで、出して、鍵かけて、戻して閉める、という動作が手間かかりすぎるのでそもそもの使い勝手が悪いと思った。僕の作るものはこういう合理的じゃない動作をできる限りなくしたい

定期入れ兼キーケース変形型

上記の定期入れが壊れてきたので作った。財布に使った回転式のキー収納を取り入れつつ、定期を出し入れしやすく、かつ落ちてしまうことのないように、と作ってみた。

コンセプトは悪くなかったものの、キーの回転についての考えが甘かったのと、薄いのはいいけど、そもそもデカすぎた。いろいろ無駄も多い。

唯一良かったのは、集合住宅に引っ越して初めての作品なのでハンマーの音とかの問題と改めて向きあえたことぐらい。防音に気をつけてつくるとクッションやなんやらで安定しない場所でやらなきゃならず、結果的に環境を見なおすきっかけになった。だから穴も縫いもガタガタ。良いものが出来たとしても仕上りが悪いものになってた。だから気兼ねなく廃棄できる習作にはなれた。

その後

その後、職場で仕事用携帯を持つことになったりでiPhoneケース兼キーと定期ケースを作ったけど、なかなか上手くいった。反省点は生きたかな、って感じ。でもなにより僕の場合、合理的機能性を追い求めて自分で設計するのがけっこう大変で、振り返ると基本的に設計段階がミスってる。そこがツライところ。例えば既に世にあるようなものとか型紙があるもんなんかを作ろうと思ったら楽なんだけど、やっぱり自分が機能的に欲しいと思うような他にないものを作れるのが自作の醍醐味なわけで。悩ましいけどぼちぼちやっていこう。

穴が小さくてケーブルが刺さらなきゃケースを削ればいいじゃない

  1. 1. Lightningケーブル穴小さい問題
    1. 1.1. 純正ケーブルの端子周りは小さい
    2. 1.2. 保護ケースの穴小さい問題
  2. 2. 僕の場合
    1. 2.1. 保護ケース
    2. 2.2. 使ってるケーブル
  3. 3. 穴拡張工事
    1. 3.1. ダイヤモンド☆ヤスリ
    2. 3.2. どうだ入ったぜ
  4. 4. やってできないことはそんなにない

★☆☆☆☆
ケースのケーブル接続の為の穴が小さくて、ケースに入れたままだと充電もできないので、星一つです。

そんなことを書く前にケースを削って穴を拡張する作戦

Lightningケーブル穴小さい問題

純正ケーブルの端子周りは小さい

端子部分比較

Apple純正のLightningケーブルは色んな意味で繊細にできてて、端子を覆ってる樹脂部分の厚みがかなり薄く出来てる。これが純正じゃないものは、純正に比べて厚みがあるようなものが多い。僕はMicroUSBから変換アダプタを使ってるけど、それも機構上、厚くなっちゃう。

保護ケースの穴小さい問題

特に防水性能があったりするもなんかはけっこう端子接続用の穴がギチギチに作ってあるものが多い。もちろん純正ケーブルは刺さる。けど、逆に言うと純正以外刺さらなかったり。でも純正だけしか使えないっていうのは使い勝手が悪いし、ご存じの通り純正ケーブルはガッチリ作られたものより断線しやすい傾向にあったりする。これは使い勝手悪い。だから冒頭のような寂しいレビューがついてたりするんだよね。

僕の場合

保護ケース

Ghostek2.0 という耐衝撃で防水、しかも薄くてアルミ製のなかなかカッコ良ろしいケースを先日手に入れたんだけど、まぁ防水だから色々ギッチリつくってあって、上記のように純正ケーブル以外刺さらない問題が発生。さてどうしたもんかね。

使ってるケーブル

純正もあるにはあるけど、普段はMicroUSBとの二股ケーブルだったり、MicroUSBの頭に刺してLightningにするアダプタだったり。Bluetoothヘッドフォンとかポータブルバッテリーとか、MicroUSB製品が多いなか、わざわざLightningケーブルも持つって面倒じゃん。じゃあ二股とか、アダプタだけでケーブルは一本にしちゃいたいじゃん

穴拡張工事

ダイヤモンド☆ヤスリ

ダイヤモンドヤスリで削る

対するケースはアルミ製なのでやや手強い。と思いつつも、ダイヤモンドヤスリをAmazonさんでポチって、届いて、ゴリゴリ。15分ぐらいゴリゴリ。

削ってケースに装着

そしてこんなもんかな、という感じでケース装着。細かく見ると削り跡が荒いけどまあいい。気になるんならキレイに仕上げをやるけど、どうせケーブル刺したりキャップしたりで見ないので今回はやらない。

どうだ入ったぜ

厚みのあるケーブルでもケースしたまま刺せるように

少し不恰好ながらもアダプタ付けて入るまで穴が大きくなった。穴をカバーするゴムキャップも問題なく使えるし、これはかなり良い具合。ただ注意したいのが長時間水にドボンした場合、もしかしたら浸水する可能性があること。僕はそんな使い方は想定してないから良いけど、マネする人は言うまでもなく自己責任で。

やってできないことはそんなにない

だから寂しいレビューに怒りをぶつける前に、自分でなんとかしよう精神や、あるものをどうにかして使おう精神を、もっと持ってほしいと思う今日この頃。

わりと機能的でわりと薄い財布を試作した

  1. 1. 設計
    1. 1.1. 「薄い財布」を踏襲
  2. 2. 制作
    1. 2.1. 下準備と切り出し
    2. 2.2. 型付けと染色
    3. 2.3. 縫う前の準備
    4. 2.4. 縫いと仕上げ
  3. 3. 完成品と所感

けっこう前から目論むんでたレザークラフトによる自作の財布作り。まぁきっかけは巷で話題っぽい「薄い財布」の値段が高いのと、不満な部分があるので、自分で作っちゃえって話。 

まずはこれが完成品。
財布 完成品

設計

「薄い財布」を踏襲

手に取ったことはないけど「薄い財布」の薄さは魅力的。かといって小銭入れがあれじゃ絶対足りない気がする。今回は自分用に作るつもりで、かといって複雑なので、叩き台的試作。実用レベルになればもうけもん。

  • 素材
    • 薄さ重視なので今回も1.0mm厚
    • 色は薄茶
      • レザーコートを塗りカービングダイを塗った時どういう色になるかテストを兼ねる
  • 機能
    • 内側は薄い財布のアイデアをそのまま頂いちゃいました
      • 札おさえの形、そこを切り欠きにするのもそのまま
      • 札の収納方法もカード収納もそのまま6枚程度
    • 内と外の間に回転式鍵収納
      • 「小さい小銭入れ」のシステムを頂きました
      • その分のスペースに磁石入れて閉じ易くする機構
    • 外側に大きく開口する小銭入れ
      • 小銭入れと本体との間にもカードが入るポケット
        • 電子マネーカードなど財布を広げる必要がないように

制作

下準備と切り出し

まず設計にかなり頭を悩ませた。最近失敗してるサイズ感。小さく作ってしまう傾向にあったので革の厚みの余裕などしっかりとる。そして可能な限り薄く、小さくを意識しつつも高機能を目指したので無駄なスペースを取らないような工夫。小銭入れの機構についてはもともと使ってた財布をかなり研究した。

そうしてできあがった型を切り出す。今回は床面の処理は黒で行なった。
財布 切り出し

型付けと染色

今回もまた縫う箇所の溝を引く。なくてもいいけど、あったほうがピッシリ決まるしなにより今回は複雑な構造の為に縫う場所を混乱しないようにもなる。そうしてできたパーツを湿らせて型をつけてか乾かす。

財布 型付け

それができたら染色。カービング系の装飾は施さないのでけっこう楽。レザーコート塗って乾いたらカービングダイ、そして色止めとしてまたレザーコート。色は良い感じだけどムラができてしまったのはカービングダイの分量と完全に乾く前にレザーコートを塗ったからだろうか。このへんの加減はもっと上手くなりたい。

財布 染色

縫う前の準備

パーツができたら今度は組み合わせていく。まずは剛性保持の為にKindleケースで上手く行ったプラ板仕込み。同時に僕はウォレットチェーンを付けたりもするのでカラビナもセットする。

財布 プラ板

内側にスエードを貼って後は、パーツを仮止めして、マグネットを仕込む。同時に鍵を仕込む為の穴も空けておく。写真はないけど小銭入れの部分のマグネットも用意しておく。

財布 マグネット仕込み

縫いと仕上げ

パーツの重ね合わせがわかったら、菱目打ちで穴を空けていく。実はこの工程にかなり混乱した。仕込む物が多かったり、複雑な設計だったので貫通させるとことさせない所、縫う順番を考えるのに苦労した。

財布 穴空け

貫通してないところを縫って、また穴を空けて縫ってを交互にやっていく。普通だと穴空けを全部やって、縫いをやって、となるところが設計上交互にやらざるを得ないのは実は初体験だ。

財布 穴空け2

最後に小銭入れの部分を縫う。自分で思ってたよりピッシリ決まって良い感じ。

財布 縫い

全部縫い終わったら、コバの仕上げ。今回は薄い為に耐久性と接着が心配なのでコバスーパーで固める。角の部分も落としてヤスリで丸くして。

財布 コバ仕上げ

最後にワックスコートを塗って、磨いて完成

完成品と所感

完成品の写真をいろんな角度から各機能がわかるように。
財布 小銭入れ
財布 札入れ
財布 鍵収納

  • 成功
    • なかなかの薄さと小ささが実現できた
    • 札入れとカード入れの部分は良い感じに仕上がった。
      • さすが本職のアイデア
    • 小銭入れの感じもなかなか上手く仕上がった
    • マグネットの感じも良好で小気味良く開閉できる
  • 失敗
    • 一番大きな失敗は作った後に磁気カードにマグネット使用はマズいことに気付いた
      • 実用不可が決定的
    • 札が滑らず出し入れしにくい
      • スエード貼りと内側にレザーコートは余計だった
    • 小銭が出てきてしまう
      - 内部的に隙間が大きめらしくちょろちょろ漏れる
    • 鍵を出すのが出しにくすぎる
      • 出せないことはないが指が入らないので苦労する

とまぁ、こんな感じで完全に失敗作になってしまった。試作だから良いけども。ただし設計の方向性は間違ってなかった。小銭入れを外に大きく出したにもかかわらず薄くなったのはかなり好感触。

やはり機能的なこだわりのあるものを作るのは失敗覚悟で試作して、使ってみて問題点を洗い出さないとだめだと思った。磁気が狂わないかビクビクしながらも今は日常的に使っていて日々改良案を模索してる。作るのも大変だったけど、設計に頭を悩ませて、作っていく工程でまた悩んでととにかく考えるのに疲れた叩き台になった。次こそは「僕の欲しい最強の財布」を作りたい。

測量野帳の革製カバーを作った

  1. 1. 設計
    1. 1.1. メインはカバーであること
  2. 2. 制作
    1. 2.1. 下準備と切り出し
    2. 2.2. 溝引きと染色
    3. 2.3. 縫う前の準備
    4. 2.4. 縫いと仕上げ
  3. 3. 完成品と所感

レザークラフトを再開したのでリハビリがてらいつも使ってるコクヨの測量野帳用のカバーを作ってみることにした。
ちなみに完成品はこちら。
野帳カバー完成品

設計

メインはカバーであること

いつもならいろいろと機能を足したいところ、今回はただのカバーで行くことにした。野帳の薄さのメリットを生かす方向で。

  • 素材
    • よく1.5mm厚の革を使うけど、今回は1.0mm厚
    • 色はなんとなく赤で行く。染料が余ってるし
  • 機能
    • 開けて左に紙挟み
    • 右にはカードポケット
    • 紐のしおりを付けようと思ったけどごちゃっとするのでやめた
  • チャレンジ
    • できるだけピッタリサイズで
    • カービングはせずに型押しな感じでどこまでキレイに行くか

制作

下準備と切り出し

寸法を測って、ドローした図面を作って出力は変わらず。前回、Kindleケースで失敗したので今回は縫い目を表す線も入れた。今までは切り出す前に床面を処理してたけど今回は切ってからにした。残った革の汎用性がこのほうが上がると思たので。

直線が多かったので比較的楽に切り出しまで完了。カービングのナイフ入れる前の段階までやってしまう。水を付けた革に文字部分を鉄筆でなぞる。やはり革が1.00mmと薄めのためにくっきりとまではいかない。
野帳カバー型描き

溝引きと染色

いつもどおり縫い目用の溝を掘ったら、ヘリを落として染色。赤を使ってるのもあるけど、やっぱり革が薄めなので上手く濃く入らない。ちなみに文言は映画『燃えよドラゴン』より「Don’t think, feel.」から一節。
野帳カバー染色

縫う前の準備

全体、といっても上部と下部しかないけど、その前に縦のラインだけ先に内側に入る、紙挟みとカードホルダーを取り付ける。まず、縫ってしまうと手が出せない部分のコバを処理して。それから縫い。
野帳カバーパーツ縫い

縫いと仕上げ

あとは上側と下側に縫うための穴を菱目打ちで空けていく。溝を掘ってあるので特に難しいことはない。
野帳カバー菱目打ち
この時、端までやってしまわないように注意する。革の折り返してある部分は縫わない。

穴が空いたら縫い。作りが単純だから上と下で一本づつ縫えばいいだけ。
野帳カバー縫い

最後にコバの処理。今回はコバスーパーは使わずにトコノールつけて磨く感じで。なのでしっかりヤスリ掛け。あと、裏表紙の上にでっぱり作ったのは開き易くするために指で掴む部分なので、ここの角も落としてアールを作っておく。
野帳カバーヤスリ掛け

完成品と所感

完成品の写真の内側。
野帳カバー表紙裏
野帳カバー裏表紙裏

  • 成功
    • 文字入れはうっすらなら鉄筆だけでもなんとかなる
      • ただしできれば厚めの革にナイフ入れるほうがはっきりする
    • ロゴマークは型押ししたら鉄筆で入れなおすと良い感じ
    • 紙挟み、カードホルダー、開き補助の指掴み部分の機構は上手く行った
  • 失敗
    • ピッタリ気味に作るつもりが入らないレベルでギチギチになった
      • そんな頻繁に出し入れするものじゃないからなんとかなるけど
      • 使っていくうちに馴染んで少し広がることを期待
      • カードホルダーもギチギチ

全体的にサイズに失敗した感じが否めない。頑張らないと出し入れできない。ともあれ、出来うる最小、最薄サイズで野帳カバーはできたと思う。野外で使用されるのを想定したものに水に弱い革でカバーをかけるのは少しナンセンスな気がしないでもないけど、革の触り心地が手に馴染むので良い感じ。

野帳を好んで使う人をヤチョラーと言うとか言わないとかって話しがあったり、野帳をデコったりする人も居るらしい。これは僕なりのカスタマイズになるね。いつか作り直すときが来るとしたらせっかくの縦長の形を生かしてミュシャ風のカービングに凝ってみたいと思う。

KindlePaperwhiteケースをレザークラフトで作った

  1. 1. 設計
    1. 1.1. どう作るかを考える
  2. 2. 制作
    1. 2.1. 下準備と切り出し
    2. 2.2. 溝引きと染色
    3. 2.3. 縫う前の準備
    4. 2.4. 縫いと仕上げ
  3. 3. 完成品と所感

KindlePaperwhiteを買ってからずっと愛用してる。実は購入と同時にケースを買ったのだけど、イマイチな感じだった。久々に無いなら作ってやろう魂が動き出したのでレザークラフトで作ることにした。
ちなみにこれが完成品。
KindlePaperwhiteケース完成品

設計

どう作るかを考える

以前いろいろ作った時もそうだけど、自作の利点は自分の好みどおりの機能を持たせられる点。逆を言えば自分には要らない機能は捨てられる点。考えた結果、以下の点を考慮していく設計にした。

  • フリップタイプ
    • 使用してない時はディスプレイ保護の為にフリップを閉じれるよう
      • Paperwhiteの少しザラつく肌触りのディスプレイが好きなので保護フィルムは使いたくない
    • フリップの開閉で自動スリープ/復帰機能を持たせたい
      • 調べたら右下にある磁力センサーらしいのでマグネット仕込めば可
    • 横開きではなく縦開き
      • 市販品は「本」という固定観念から抜けれてないのか横開きばかり
      • 縦開きのほうが開けた時のフリップを取り回しやすい
    • ケースに入れたままケーブル接続可能
      • 収納部のケーブル部分に穴を開ける
  • 片手(左手)で無理なく持てて、かつページ捲りがしやすい
    • バンドタイプのハンドホルダーを付ける
  • デザイン面
    • 無地はつまらないので「知」に関した何かを入れたい
    • 最近作りなおした自分のロゴを入れたい
  • チャレンジ
    • コバの仕上げにコバスーパーを使う
      • 樹脂的なもので固めるタイプ
      • 今まではトコノールとかで磨きまくる手法
    • 剛性保持の為にプラ版を仕込んでみよう

制作

下準備と切り出し

昔やってたように寸法を測って、だいたいのイメージにしたらベクタードローイングソフトで図面を作って出力。
kindleケース図面
縦の長辺がA4を越えてしまったので、半分づつで切ってから貼り合わせるようにして対処。カービングとかで入れるデザインと裏のバンド部分も入れて下絵とアタリ代わりにも使う。今まではこれを厚紙に貼って切りだして型紙としてたけど面倒なのでそのまま行くことにした。

床面を処理した革に定規と鉄筆でアウトラインをつけて、切り出し。最終的には角丸にする予定だけど仕上げで処理するつもりなので切り出しは角ありで。

溝引きと染色

まず最初に縫う時の溝を引いてしまう。後でも良いと思うけど、個人的に溝の色が濃いほうが好きなので染色前にやっておく。
kindleケース溝引き
同時に革のヘリも落とす。仕上げでヤスリをかけるけど、ヘリを落としたほうがグっと手触りが良い。ヤスリがけしてコバ処理する時も良い感じになるし。

染色前にカービング。僕の好みであんまりベベラ打ちはしない。溝に色が入れば十分なので、スーベルカッターで切って、エンボス仕上げに押して行く程度。文字数が多くてかなり大変だった。ちなみに文字は「人は生まれながらに知ることを欲する」という有名なアリストテレスの形而上学の一説の原文。雰囲気重視で。
kindleケースカービング
写真はないけど自分のロゴはオーダーメイドで作った判子を型押しした。

しっかり乾かしたら染色。カービングダイの茶色。たっぷり塗ったら色の濃淡とムラに注意しながらスポンジで拭いてならす。
kindleケース染色
ちなみに塗る前にニートフットオイルでムラになりにくくして、染色後はワックスコートでコーティング。仕上げでやっても良いんだけど、この後の工程で退色してしまわないよう一度やっておく。

縫う前の準備

縫ってしまうと処理ができない部分を先に仕上げる。ケース部分の内枠のコバとか、充電ポート用の穴。背面のハンドホルダーのバンドも先に仕上げて付けてしまう。借りに置いてフリップ閉じた時に固定する為の磁石も仕込んだ。
Kindleケースパーツ仕上げ
背面のバンドは一部をゴムバンド使ったけど、初めてでぶっつけ本番でやったわりには良い感じに行った。耐久性は使ってみないとわからないけど。

プラ版をボンドで接着。フリップの曲がる部分は入れない。縫い合わせても問題ないはずだけど、一応縫いしろより少し内側におさまるように。
kindleケースパーツ準備2
さらにその上から手触りを良くする為と保護の為にベロアっぽい肌触りの薄い革を貼る。

縫いと仕上げ

パーツが完成したら、縫うための穴を菱目打ちで空けていく。溝を掘ってあるので特に難しいことはない。
Kindleケース菱目打ち

穴が空いたらひたすらに縫っていく。フリップ部の磁石の場所の調整を慎重に行うため、収納部とフリップ部の二度に分けて縫うことにした。
kindleケース縫い
フリップ部の磁石の位置が上手く合ったら最後まで縫う。縫い終わったら作業もほぼ終わり。

角を小さく45度で落とし、コバ全体を荒目、中目、細目の三段階にわけてヤスリがけ。角のアールはヤスリでごりごり付ける。一度軽くトコノールでコバを磨いて滑らかにしたらコバスーパーを塗布。今回は耐久性と接着性を考慮してのこと。最後に全体にワックスコートを塗ったら乾くのを待って、布で磨いて完成。

完成品と所感

完成品の写真はこの記事の最初にあるけど、内側と背面はこんな感じ。
Kindleケース完成品内側
Kindleケース完成品背面

  • 成功
    • プラ版仕込みは、フリップがしっかりした感じになったのでかなり良かった
      • 純粋なレザークラフトからしたら邪道なのかもだけど
    • 磁石仕込みも概ね成功
      • 閉じた時は左下でパチっと止まるし、磁力も強すぎないので開けやすい
      • 自動スリープ/復帰も申し分なく動作する
        • 磁力が強すぎるとフリップを開けて裏に折った時にも動作してしまう点に苦労した甲斐があった
    • 背面バンドも良好
      • 縦でも横でもなくナナメで、縦持ちした時の左下にできる限り近づけるように取り付けたのがかなり良い感じ
      • バンドの伸び縮み具合も悪くない
  • 失敗
    • 革の厚みを考慮しなかったのでKindleを入れたらギチギチ気味
      • ガバガバよりはマシだけど
    • 収納部とディスプレイの穴が不揃い
      • 革が変形してしまったのと、保持してる部分が小さすぎること、Kindle自身の厚みを考慮しきれなかった設計が問題
      • ケーブルの穴も少しきつい
        • 革が柔くなってくれば解決するかもしれない
    • フリップが下のつらに合わない
      • 縫いしろの考慮を忘れた設計が問題
      • 実用には問題ないけど
    • ロゴにきれいに色が乗ってない
      • 切らずに判子で型押しなので、もっとしっかりと圧力を均等にかけるべきだった

とまあ、そんな感じではあるけど、実用には十分耐えれる出来になった。革の分、重くなってしまったのと厚みと縫いしろの分大きくなっていつも持ち歩くポーチに入れにくくなったけど、ギリ入るので良しとする。ともあれ、今まで使ってた市販のものより格段に使い勝手は上がった。個人的には横開きという固定概念から縦開きの使い勝手の良さに気付いたのがかなり大きなブレイクスルーだった。これから大事に愛着持って使って行こうと思う。