英語でコンピューティングは加速する

僕達人間が複数の言語を使えるようになると、コミュニケーションを楽に取れる相手が増えるように、コンピュータもまたその相手の一人になりえます。そう、およそコンピュータというものは英語が母語なんです。

効能

  • 変換いらずの文字入力
  • インクリメンタルサーチの本領発揮
  • キーボード操作が覚えやすい
  • ファイル整理がしやすくなる
  • 英語のソフトは豊富
  • 日本語環境特有のエラーを回避できる
  • 英語の情報が読める、書ける

詳細

文字入力の違いを紐解く

日本語の場合

日本語の文字入力方法はいろいろあるものの、全ては 入力 → 変換 → 確定 というプロセスで形になります。日本語はその文字構成から、今も変換の呪縛から抜け出すことができていません。これは純粋に文字入力時間がかかることに繋ります。

そしてプロセスを展開すると 入力 → 変換 → 確認 → 確定 となります。この確認段階でも少なからず時間を消費します。確認プロセスで意図しない文字が変換候補トップに表示されると、文章入力脳から、取捨選択脳へと切り変えが必要です。そしてまた文字入力に戻る、これはとても非効率的だと思いませんか?

英語の場合

入力=確定 になるため、考える速度で文字入力が可能です。これは日本語の場合でいえば、自動で一文字ごとに変換確定操作を行なってるのと同等の快適さがあります。

コンピュータ操作への効能

インクリメンタルサーチ

インクリメンタルサーチ(入力文字ごとに絞り込む検索方法)が広く普及して一般的になってきましたが、英語と日本語ではこの恩恵の差は大きくなります。

検索の絞り込まれるタイミングが日本語ではどうしても確定後になります。これでは文字の入力しすぎ(=ムダ)もしばしば発生しますが、英語の場合はありません。結果として最小の操作で目的を達成することになります。

キーボード操作

ショートカットキー操作やキーボードによる操作の場合、基本的に操作は動作させるもののスペルにもとづいています。良く知られるところだと、日常的に使うコピー(+C)もcopyのc、新しいキーボードショートカットを覚える労力は英語を知っているだけで格段に少なくなります。またファイルやフォルダ名に関しても英語名を付けた場合だとキーボード操作が楽になります。

ファイル整理

漢字で始まるファイル名のものがたくさん入ったフォルダをリスト表示にして、名前で並べ替えてみてください。それはあなたの想像した並び順でしょうか? これはアルファベット順に並んでくれたほうが格段に目的のものが見つけやすいはずです。また頭文字をタイプすると該当するファイルを選択してくれる機能も使いやすくなります。

日本語版なんぞ要らない

例えば何かやりたいことがあり、それを実現させるソフトに日本語版が無いとき、あきらめちゃいますか? 僕も英語が全然ダメな昔から英語版のソフトと格闘してきましたが、問題なく使えてる経験上、ほんのちょっとの英語の知識があれば英語版のソフトなんて使えちゃうんです。それを英語への苦手意識から拒否してしまうのはなんとももったいないです。多少辞書を利用することもありました。といっても今はMacにも英和辞書が入っているし、ネットで調べればすぐにわかります。英語がちゃんとできるようになってからその労力もかからず、日本語版がある、ないということは僕にとってどうでもいいことです。

日本語版特有のエラーが起こりうる

日本語環境特有のエラーが発生するソフトもあります。特に日本人の手によって作られていないソフトの場合、日本語環境下での動作確認が甘いままリリースされるソフトもあります。以前、とあるソフトを扱う会社で働いていたときは、エラーがあったら取り敢えず英語環境で起動させてみる、というのが当たり前だったほどです。最初から英語で使っていればそんなエラーに悩まされることも遭遇することもなくなります。

番外編:英語での読み書き

英語ができるようになると、読めるものが増えます。コミュニケーション可能な相手が増えます。例えば、何かを調べようと思ったとき、その検索対象が日本語のドキュメントのみの場合だと情報が無い場合も少なくありません。日本語の情報は存在しないが、英語の情報はあるという場合に置いて、英語ができないと無益だった情報が、英語ができることで有益な情報に変わります。また、英語が使えれば海外のフォーラムや掲示板で自分で質問することもできます。

最後に

僕の言いたいことは「日本語より英語が優れている」という言語の優劣の話とは全く関係ありません。「コンピュータの母語は英語だから英語のほうがいろいろと捗りますよ」「コンピュータ業界では英語が普及しているから英語は便利ですよ」という話です。じゃあ僕がどのようにしてるか、という実践的テクニックはまた後日。

おまけ

個人的には文字として見た場合、日本語の方が大好きです。漢字は象形文字であり、表意文字なので、見て読みがわからない場合でも意味はわかるし、そのお陰で瞬間的に入ってくる情報量と確度は英語に不自由しなくなった今でも日本語のほうが上です。

※ この記事は旧Blogからリライトした記事です。

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