Pocket WiFiはリモート時代のネット環境として十分足りうるか

約2ヶ月前引越しをして、先日ようやく固定のネット回線がつながりました。業者側の都合と集合住宅の管理関係側の日程の問題で合わなかったのか、 こんなに時間がかかりました。

その間、代替としていわゆるPocket Wi-Fiの貸し出しがあって計らずもPocket Wi-Fiの体験をしたのでその所感です。

まとめ

• Pocket Wi-Fi（制限なし）で約2ヶ月リモートワークしていた
• スピードはまずまず、安定性はちょっと不安、台数制限はツライ
• これに制限ありだとすると固定回線の代替してはちょっと難がある

Pocket Wi-Fiの能力

安定性

固定回線ではないのでLTEなどの無線回線を使って接続します。約2ヶ月使ったなかで平日昼間に極端に遅くなることや完全につながらな時間は何度かありました。

頻度としてはそう多くありません。週に1度おきれば運が悪いぐらい感じ。また発生しても数時間で解消される感じでした。

スピード

速いときで30Mbps、通常20Mbps程度でしょうか。ただし前述の極めて状態が悪いケースでは1Mbps出るか出ないかぐらいまで落ちました。

つまり極めて状態が悪くならない限りは、動画を見つづけることやビデオ会議など特に問題ありません。

通信制限

今回僕が体験したのは代替契約だったので、無制限でした。ですが、通常の契約ではプランによって携帯電話のように月の通信料や日の通信料によって制限がかかるようです。

これはリモートワークで会議が多い（=ビデオストリーミングを見つづける）場合ではけっこうツラそうですね。

ルーター機能と接続台数制限

個人的にはこれが一番ツラかったです。機種にも寄りますが、有線LANケーブルを接続できないものだったため手持ちのルーターが使えませんでした。つまり全てをPocketWiFi内蔵のルーター機能頼り。

基本的な機能はあるもののやはり伝播強度や細かい設定がままならずツラかったです。

そして一番ツラかったのが接続台数の制限。僕の貸し出された機器では10台でした（機器によって違うみたいです）

夫婦のスマホ、タブレット、仕事用のマシン、プライベートのマシン、ゲーム機、スマート家電、全てをつなげるのは無理でした。

泣く泣く期間中は最小限の接続に絞り、どうしても繋げたいときは一時的に他の機器をオフにするなどしていました。

Pocket Wi-Fiで事足りるのか

個人的所感ではNoです。安定性はそこそこあるとはいえ、ここぞという時にある程度担保されてないのは気持ち的に良くありません。また会話もままならないと仕事が本当に滞ります。

そもそも通信制限の可能性がある中、ビデオ会議を日常的にやるのは無理がありますね。必要な場合は通信料を追加して制限解除する手段もありますが、やはり会議途中に制限されたらそれはツライですね。

接続台数も一人暮しだったら大丈夫だったかもしれません。でも年々スマート家電増えてます。キツいんじゃないでしょうか。

使いどころ

とはいえ悪いばかりではありません。この2ヶ月のように工夫すれば実用できなくないですね。今回のケースでは想定してないですが、外出時は相当心強そうです。ほんの一時的に使うならテザリングでも十分そうなので、ユースケースとしてはそれなりの頻度で外でネットが必要なケースでしょうか。

実は固定回線や宅内で自前のルーター使ってるケースは意外に少ないのでは

このブログに来るような人ではそんなことないと思いますが、世間一般レベルでは実はこのあたりのリテラシは相当低いのでは、と何度か思いました。

COVID-19の蔓延とともに世の中は半ば強制的にリモートワーク時代に突入しました。テレビでは働き方がどう変わったかなどが報道されていました。

その中で興味深かったのが、リモートになって子供は家で授業を受け、親は家からビデオ会議、インターネットが不自由でもう1回線追加で契約したと。

これには耳を疑いました。普通に考えてネット回線1つで十分だと思いますよね。2つ契約したところで引き込みとかどうするんだ。そもそも専用に引き混んでたらスピードも十分ですよね。

ここで疑ったのはPocketWiFi的なもので契約して使ってるんじゃないかと。それなら契約数増やして解消するのも合点が行くし、引き込み的な問題もないでしょう。

別の話で、最近の若い人は動画とかたくさん見るわりには家でも携帯回線で繋げてたりするらしいですね。これはリテラシが低いのか、そもそも家にネットがないとか、Wi-Fiルータ入れてないとか、いずれにしても使えない状態、もしくは使い方がわかってないケースがありそうです。

まとめ

今回はPocketWiFiを使ってみた所感でした。実は引越し前のマンションが戸数が多かったのかどうしても共ようになってしまい、固定でも30Mbps程度しか出ていなかったです。スケジュールが合わずなのか2ヶ月待ったのはちょっとキツかったですが、スピードも早くなったので今は快適になりました。

でもスピードや安定性より、個人的には台数制限と手持ちのルータが使えるようになったのが大きく、スマート家電も気兼ねなく使えるようになったのが良かったです。特に育児にはベビーモニターや音声認識でコントロールしたりWi-Fiと繋げることでかなり便利になるものが多いです。これらを活かすために他のものを繋げっぱなしにできなかったのはツラかったです。

とはいえ、今回代替品としてPocketWiFiが無償で貸し出されネットが使えない状態が発生しなかったのは良かったです。さすが携帯回線業者プロバイダ、という感じですね。

ということで、今後ニッチな事情に適合することがなければじょんPocketWiFiを契約することはないだろうな、と実体験をもって思えたのは良かったです。