翻訳をすることで学習につなげようとしたけど失敗した話。或いはDeepLが凄かった話。
- 雑記
とある海外の技術記事が良かったので、翻訳をすることでそれを学習に役立てようとしましたが、最終的にDeepL(機械翻訳)にかけたものと比べたら圧倒的にDeepLのほうがクオリティが高く、これは意味なかったなーという知見というか失敗録というか。
まとめ
- 英語の技術記事が良かったので翻訳することで学習に役立てようとした
- どうも上手く訳せなかった部分もあったのでDeepLも使ってみた
- DeepLのほうが良かったのと、(僕は)英語は英語のままで理解できるので翻訳駆動学習が駆動しなかった
DeepL is何?
DeepLはAIを使った機械翻訳Webサービスです。制限はありますが無料でも十分使えます。従来の機械翻訳サービスと大きく違うのは翻訳後の日本語が驚くほど自然な文章な点です。今までの機械翻訳はひと目で機械翻訳とわかるようなもので、これは英語と日本語が大きく違うので難しいと思われてきました。しかしDeepLで翻訳された文章はもはや機械翻訳とはわからないほど自然です
動機
そもそも翻訳駆動学習をしようと思ったのは
- 自分の英語力の向上のため
- 記事に紹介された技術を理解し咀嚼し、記憶に定着させるため
の二点を狙って試みました。
それとともに技術に関して自分自身の見解も加えて、最終的にアウトプットできたらいいなと考えました。
実際やってみた
実際に1記事まるまる機械翻訳に頼らず自分の能力のみで訳してみました(知らない単語を辞書で調べるのはしました)。結果として上手く日本語にできなかったところ、(DeepLではない)機械翻訳かのような不自然な直訳したような箇所も散見されるような出来でした。記事の内容を十分に咀嚼し、理解できたものの、翻訳してそれを他人が見て容易に理解できるクオリティとはとても思いませんでした。
もともと僕は英語はそこそこ会話できますし、文書を読んでもそれなりにちゃんと理解できます。しかしその時の僕は英語を英語のまま理解しています。しかし、翻訳となると英語を理解する能力とは別に、読みやすい日本語に変換する能力も要求されると身に沁みて感じました。
そこでものは試しとDeepLにかけてみたところ、段落ごとに見ていっても自分で書いたわけよりも読みやすく感じたものが多い結果となりました。一部そのままではわかりにくいところもなくはないのですが、少なくとも僕の翻訳よりは自然だと思えました。
となると、僕が翻訳記事を挙げる意味はまったくなく、各人がそれぞれDeepLなり翻訳をかけるほうがまだ理解を助けてくれるでしょう。
理由としては2点あります。
- DeepLなど機械翻訳技術は時が進むほど精度があがる(はず)ため
- できれば翻訳より原文に当たるほうが良く、翻訳はあくまでも理解の一助でしかない
DeepL以前でも技術の進歩で機械翻訳は精度を上げてきました。それが今のAIや機械学習技術ならよりいっそう速いスピードでしょう。となると現時点での翻訳をしてしまうより、見たひとが必要なタイミングで遅延評価的に機械翻訳するほうがより精度の高い結果を読めるはずです。
もう一点は技術記事に限らず、翻訳100%原文と同じ意味にはなりません。それは情緒的な文章はもちろん、技術的な文章でもそうだと感じています。したがって常に原文を当たるべきであり、原文では意味がわからなかった場合だけ翻訳の助けを借りるのが正しい翻訳の使い方だと思っています。
僕が翻訳駆動学習はやめておこうと思った理由
前述のとおり、英語は英語として理解できていて、原文の文章も翻訳することなく理解できています。そのため、そもそも自分自身は翻訳された文章をそれほど必要としていません。
今回訳文を書いたことによって確かに理解が深まり咀嚼できた感はありますが、それはそれまで流し読み的にしか読んでなかったことに原因があります。つまり翻訳を通して咀嚼できたというよりは、精読して理解を深めたことが要因です。これは翻訳せずとも原文のまま精読しても十分実現可能です。
加えて、仮に僕が翻訳した文章をアウトプットしたとして、翻訳した文章だけを見る翻訳記事を世に出してしまうより、翻訳しないことで原文へのアクセスを妨げないほうが良いと判断しました。
唯一意味があったと思うのは知らない単語がいくつかでてきたのでその単語の意味を知ったぐらいです。これも原文を精読すれば達成できることですね。
最終的に、翻訳には理解するための知識と翻訳用の日本語力が必要ということが思い知りました。技術の理解を深めたいだけなので、僕にとって時間対効果のコスパが悪いです。翻訳家になりたいのであれば別ですが。
感想
今回は翻訳駆動学習を試みたら失敗した、という話でした。本来なら今日アップしようとしていた記事は翻訳された文章だったのですが、思惑どおりいかずダメだったので失敗談を記事にしました。
まず原文をちゃんと精読しよう、ということともっとDeepLに頼っていってもいいな、と思えたのでヨシとします。やることを決めるのと同じぐらいやらないことを決めるのは大切、と信じて。