技術英語を本当に正しい発音をつらぬくか考えて、長いものに巻かれようと決めた話

エンジニアとしてやっていると避けてとおれない英語。英単語がそのまま使われる場面も多いのですが、どうにも変な発音だな、と思うことや、この単語の正しい読みとは、と思うことがあります。

しかし、英語の発音の正しさよりも一般的に言われている発音をするほうが、コミュニケーションに齟齬が生まれず良いんではなかろうか、そもそも和製英語だってあるし、正しさを貫くよりも共通認識を合わせるが良いだろうな、と自分のなかで決めた話です。

概要

  • エンジニアが日常で使う単語に英語が多いけど、変な発音が一般化してたりする
  • 正しい発音にこだわって伝わなければ意味がないので、正しさは置いておいて認識を合わせにいく
  • 一方で正しい発音も知っておくほうがいい

発端

僕が気持ち悪く感じてた代表選手はwarn。カタカナにするとウォーンが正しいです。warningならウォーニング。warはウォーですね。スターワーズとは言わないし、ワールドワートゥーとも言わないです。なんだけど、みんなwarningって出るとワーニングと言っていて、日本人(エンジニア)同士の会話でウォーニングと発音されているのを聞いたことはありません。

最近よく耳にするようになった、賞を意味するaward ですが、これはもっと一般的にアワードと言われていますね。ミュージックアワードとか。これも同じくアウォードがより正確です。が、なぜかアワード。みんなスターワーズとか言うのだろうか、というと言わない。このブレが気持ち悪くないですか?

そして僕は英語として考えるのを止めた

warに限らずこういう英語の発音からするとちょっと変な発音はいくつかありますが、 気になるものの気にしないことにしました。

コミュニケーションの本質は意思疎通ができること

発音が正確でも伝わらない言葉は意味がないし、逆を言えば発音が不正確でも伝わればいいんです。ウォーニングが出てますよって言って伝わらない状況より、ワーニングが出てますよ、っていって伝わるほうがコミュニケーションとしてはよっぽど価値があるはず

気持ち悪さに自分で理屈をつける

その行為を自分でヨシとするにはまだ少しの気持ち悪さが残る。これを飲み下すには何かしらの理屈が必要でした。

そもそも例えば僕も含めてDatabaseを意味するDBをデービーと言う例に始まり、すでにして自分も英語的発音に近くない言葉も許容しています。他にはnullをヌルとか。defaultもデフォルトが一般的ですね。正しくはディです。

となれば今さらこれは良い、これは良くないなんて考えないで一般的にそう言われてるものに従うので良いんじゃないかと思いました。

もとは英単語を見ても英語に近いカタカナな日本語として認識するというか。そう、英語のような日本語なんだ。そう思うことにしました。

お互いに英語を母語としないときもある

そもそも僕等がそうであるように、コミュニケーションに英語を使う場面でも相手も英語ネイティブではないケースもあります。我々がカタカナに引きづられガチなのに対して、各国いろいろな発音の癖もあります。だからもう英語の発音的正しさを気にしすぎても仕方ないかな、と思いました。伝わればいい、というの唯一の正義。

ものすごい余談ですが、僕はいろいろと今までの経験で、英語を聞いてその人の母語が何語かけっこうな確度でわかります。英語ネイティブでも場所によって訛りがあるのだから音の正しなんてものはきっとあってないようなもんです。

短縮系をどう読むか、ネイティブもブレブレな件

charとかenumとか。charはcharacter、enumはenumerationとかから来ていますね。これらはチャーだったりキャラだったり。enumもイニュムではなくイナムだったり。directoryを指すdirはディルだったりディアだったり。

なにが正解かわからないのでもはや気にするのをやめました。

とはいえ英語でちゃんとした発音も知っておいたほうが良い

世界がどんどん距離が縮まり、海外の人とのやり取りも多くなってきました。で、あるなら、やはりここまで書いた話はともかく、英語としてはどう読むのか知っておかないとこんどは海外の人とのコミュニケーションに支障をきたします。自分が喋らない場合でも聞いてわかるかわからないかは重要ですね。

発音記号をちゃんと見る

個人的な偏見かもしれませんが、知らない英単語を調べるとき、発音記号まで見る人って少なくないですか? いやそれ以前に発音記号の読み方を知らないのかもしれない。

英語を調べるとき、Google検索でササッと見るのではなく、発音記号付きのサイトでみる。もしくはMacであれば付属の辞書アプリにちゃんと和英辞書も入ってますのでそっちを使う。

余談ですが、その時ちゃんと品詞まで見るといいです。英語を扱ううえで品詞はめちゃくちゃ重要です。

今まで僕が出会った気になったもの

route

routingとか、routesとか良くでてきますね。アメリカ英語的にはラウタ、と発音するのが近いです。が、日本人同士でルート、ルーティングと言っていてラウタと言ってるのを聞いたことはありません。これも知識として知っておいたほうがいいですね。

parse

ス、じゃなくてズ、濁ります。パーズとかパーザーとか。ただし、これはもしかしたら米語と英語で違うかもしれません。濁ってもいいんだな、と思っておけば良さそう。僕は日本語時でもたまに癖で濁ってしまいますが、通じるのであまり気にしていません。

そのほか誤読されがちなやつ

単語
heightハイトヘイト
widthウィズ、ウィドゥスワイズ
asyncエイシンクアシンク
allowアラウアロウ
denyディナイデニー
altオルトアルト

感想

そもそも、fとh、lとr、bとv、sとth、あたりをちゃんと言い分けてないのでもう英語発音的正しさを日本語の会話の中で気にしても栓なきことですね。それでも誤読は多少気になりますが。

伝わればいいのだ! 日本語で会話してる時は、warnはワーン、awardはアワード、でもStar Warsはスターウォーズ、それでいいじゃない。はい、解散!

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