ゲムマ作戦記 2017年秋の陣 2日目

さる12月2、3日、東京ビッグサイトでゲームマーケット2017秋が開催された。そこへ行ってきたので早い話、レポートです。ほんとはすぐに書きたかったんだけどいろいろ忙しくてなかなか時間がとれなかった。ちなみに今回が初めて。

時系列日記

前日譚

事前にAmazon経由で買ってあったゲームマーケット地図とTwitterとにらめっこ。というのも、お作法というか状況が初めてゆえに全然読めない。大手が出すものでさえ売り切り再販なしとかざらなので、後悔のないようにしたいという思いが強かった。

Twitterで見かけた初参加者向けのお作法として小銭と千円札を十分に用意してお釣りが出ないように配慮するといい、とあった。ATMで9000円を何回かに分けておろしてきた(最寄りのATMは10千円で1万円札が出てくる仕様だった)これは実際かなり有用で、ぴったりだすと、本人も受けとる側も、まだかまだかと後ろで並ぶ人もみんなハッピーになれる。

今回の目的、ゲムマに行くと決めたきっかけだったのはCygnusさんが作ってるボドゲ用の道具いろいろ。それ以外にも事前情報を見てみると面白そうなものいっぱいある。せっかくなので楽しみたい、そう思ってゲムマの公式サイトで日曜出展ブースの置いてあるものをかたっぱしからチェック。事前情報はもちろん、土日両日出展ブースはTwitterでも情報をチェック。特に気になったのは「売り切れるのか? いつまでに買えば間に合うのか?」。

そんなこんなで、絶対買う、優先的に買う、試遊してみて面白かったら買う、試遊だけして後日買う候補、などに分けてからお目当てのブースの位置を地図に書きこむ。絶対買う、優先的に買うのに効率的な周りルートを決める。どこで何をいくら分買うか計算しておく(どうせここまでやるならブースごとに分けてお金を用意しておけばもっとスムースだった)。

とめちゃめちゃ準備して気合いれたけど、終わってみて考えるとここまでは必要なかった気がする。

当日オープン前

朝10時にオープンで、待機列の開始は8時とのこと……8時に最寄り駅の国際展示場に到着。そこからテクテク歩いて会場まで。実は今回の会場はビッグサイトの中でも一番奥なうえに、オープン前用の待機列はさらに遠い駐車場になる。結局列に並んだのは8時20分ぐらい。後続で並ぶ人いないなー、おかしいなーと思ってたら実は1列目の最後尾だった。ちなみにここで約200人強。

完全な屋外だったけど寒いといえど日射しが暖く、風も強くなかったので助かった。けっこうみんな地べたに座ってた。100均のミニパイプイス持ってきたらよかったなぁ。そして座れるならmac持ってくれば作業もいろいろできたなぁ。なんて思った。僕は一人だったのだけど、周りは友人どおしゲームで遊ぶひと、地図を見ていろいろ考えるひと、など。でもこれ雨だったらけっこうキツかっただろうね。

ちなみに水分の摂取は抑えめで並ぶ前に行っておいたのでトイレに行くことはなかった。とはいえ列が動くまでは1人でもトイレに行っても大丈夫そうな感じ。

オープン直前

開場まで30分といったところで列が動く。開場前までみんなで移動するようだ。ふと見回すと1列目よりも遥かに長い2列目、3列目が。合計で1000人ぐらいはいそうな感じ。ちなみに待機列からの入場は本ゲートではなく別の入口からになる。時間になってオープン、みんなでチケット代わりの地図をかかげて入場!

オープン後、前半

あたり前だけど開幕ダッシュなんて絶対ダメ。とはいえみんなこころなしか早足になってる。僕もまずは最大のお目当てCygnusブースへ。おそらく5人目くらいかな。地図に書きこんでたリストを読み上げて購入品を伝える。前もって金額も計算してたので素晴しくスムーズ! が、受けとったら予想以上に板が大きくて鞄にしまえない、というアクシデント。ただゆっくりもしていられないし、後ろに並んでるお客さんもどんどん増えていくのでさっさとどいて次のブースへ。

もうこの時点で僕がゲムマに来た目的の7割は完了したに等しいけど、お次は優先的に買うリスト入りしてるブースへ行って買う、の繰り返し。Cygnus板が大きすぎて手持ちがいろいろと不便だったので公式エコバッグを買って入れたらすっきりした。

ひとまず絶対買う、優先的に買うものはやっつけたので試遊して面白かったら買う、もしくは話を聞いて欲しくなったら買うものブースへ。全部のブースが試遊卓があるわけじゃないのでしかたない。試遊してる間に売り切れとか嫌なのでここもなるべく優先準位つけたものから。

中盤


一段落ついたので、ブースを隅々まで回ってみることにした。特に企業系協賛ブースは入口あたりにあるので待機列組で入場場所が違った僕は中盤になって始めて入口まで。いろいろ見たり、話を聞いたり、時に試遊したりして楽しむ。あっという間に2時。

昼食を摂ることに。開場出てすぐのところに軽食系とか焼きそばやロコモコ丼とか売ってたけどイマイチ魅かかれなかったのでパス。ビッグサイトの内部にもいろいろレストランがあって、このころだと待つこともなく普通に入れたのでカレーを食べた。ここで買ったものを整理して大きすぎてエコトートに入れてたものもギリギリバックパックに詰めれた。これで多少身軽に。

終盤

さて、開場に戻ってまたブースを回ったり、話を聞いたり試遊したり。特に開発者の人の話が直接聞けるのが楽しかった。何が楽しいってみんな凄い良い笑顔。ざっくり言えば「ぼくのつくったさいきょうのボドゲ(もしくはお道具)」展覧会なわけで、みんなそれぞれに思い入れとか「このゲームのここが面白いんだぜ」っていうのが伝わってきて、そのパッションがものづくりの一端を担う僕にも良い刺激になったのが一番の収穫。

気になってたゲームのほか、最初に優先的に購入したボドゲも試遊できれば試遊することにした。というのも友人達とやるとき、僕がインストしなきゃいけない。なので説明書を熟読するより、一番詳しい人についてもらいながら1プレイしたほうが理解が早いと思って。

そういえばゲムマ大賞の発表はどこがステージかわからなくて見なかったなぁ。

そんなこんなであれよあれよと言う間に終了。終わってみるとどっと疲れた一日であった。帰ってから買ったゲームのスリーブ入れ作業が待っている。僕はかどまる派なので、どれだけの角をカットしなければならないのか…… そんなことはいったん忘れて、会場のお祭ムードの余韻にひたっておこうと思った。

教訓

ゲムマに参加しての教訓。

前日までの準備

お釣りの出ないように小銭と千円札の準備は本当に良かった。絶対買うものはいくらなのかメモっておくともっとGOOD。販売側はスーパーのように専用レジがあるわけではないし、専門の接客でもないので支払いの手際の良さを求めてはいけない。といっても殺気立つような急ぐ場面もなかったけど。

個人的には逆に開幕並ぶような人がガっと買って「いくらですか?」って万札出したときにはちょっと引いた。自分のためにも相手のためにも紳士のマナーを。

気になるゲームは予習とどこにあるかチェックしておくと良い。会場ではパっと見での情報はそんなに多くない。むしろ事前にルールや紹介動画みたり事前にできることはやっておいたほうが良い。ここはワーカープレイスコーナー、ここはトリテ、などと分かれてるわけでもなく、ブースの場所は完全にバラバラなので好みのゲームぐらいはチェックしておくと吉。

待機準備

外で待つのはやっぱり寒い。ちゃんと防寒具、荷物の容量とトレードオフだけど簡易イスがあってもいいかも。暇潰し用具も忘れずに。

ちなみに地図確認と経路のチェックはここでやっても良いかもしれない。ただ、どんな頒布品がいくらなのか、という情報は地図にはないので事前に見てなければ、ネットで見ることになる。僕は事前にチケット代わりのマップを買ってたけど、当日、待機列でも買うことができた。カタログも売ってた。前日までにマップを買ってなくても安心。

参加中

まず冬ということもあって、乾燥してる。そしてボドゲと接客という喋る要素満載。これは風邪の心配がやばい。飲みもののみ可なので、持ちこんで意識的に摂取しよう。

温度は暑いことはなかった、うっすら寒いかもなぐらい。コートを着て脱ぐには寒いが着てるのは少し暑いかも、ぐらい。マフラーしてたら暑いぐらい。そんな温度(体感には個人差があります)

運送会社があって、買ったものを預けたり配送できたりしたが僕はしなかった。後から思えば利用しても良かった。もしくは会場外のコインロッカーに預けるなり。とにかくボドゲはかさばるし、重量はそんなにないとはいえやはり一日歩きまわって持ってるのはそれなりに大変。荷物は早めに切り離すべきだったな、と思う。終わった後の疲労度に大きく影響するはずだ。

開始早々売り切れることは滅多にない感じ。思ったのは、焦って開幕に買うより、話聞いたり可能であれば試遊してから買うべきだったなぁと思う。予算にも我が家の収納スペースにも限りがある。当日の限定効果+売り切れるかもという不安は危ない。財布がどんどん軽くなる。危ない。

名作と言われるボドゲでも、面白そうだと思ってプレイしてみて、あ、これ僕の好みじゃないな、ってことは往々にしてあると思う。言わんや出たばかりの同人ゲーだ。限りがないブルジョワジーならともかく。僕のような一般ピープルは吟味して買わなきゃいけない。そう簡単に売り切れないのでどうしても欲しいもの以外は焦らなくていいと思う。

例外的には土日両日で、土曜のぶん、日曜のぶんで分けないで頒布してるところ。今回の僕のように日曜だけ参加の場合、人気によっては日曜開幕の時点ですでに在庫僅少の可能性があるので。そういうところはあんまりなさそうだったけど。

最近ではネット販売もしてたり、ゲームショップやボドゲカフェに置いて委託販売してたりする例も多々あるので本当に焦らなくていいと思う。今回僕は確実にネットで手に入りそうなものは絶対買おうと思ってたものもスルーした。後日買えるので。だけど、当日の熱気が過ぎさって、限定効果も消えれば、試遊してもなお、買うのを様子見しておこうと思うものもあった。

こんなこと言っては作り手側には迷惑かもしれないけど、できれば試遊、最低でも実際に見たりブースの人と話したり、そしてその場でしか手に入らなそうなら、いったん落ちついてから考えてみてそれでも欲しかったら買う、ぐらいのスタンスで良かったかもしれない。買ったけどプレイされないゲームを所有してしまうよりかはよっぽど、自分にもスペースにも財布にもゲームにも優しい気がする。

可能であれば友人と何人かで来れたら良かったなーと思う。試遊するとき、一人だよ4人ゲームをするのに人が来るのを待たなきゃいけない、となるとちょっと尻込みする。4人で来れたら、みんなでやればいいし、2人はプレイしてもう2人は他の人達、仲間のプレイしない2人は他ブースみたりプレイを見てたりと幅広い行動が効率的にとれる。時間は有限だからね。

それに買うものも分散できる。コレクターじゃない限り、ボドゲは仲間で1つあれば事足りるので。今回残念ながら我が友人達はこぞって忙しく不参加だったのはけっこう悔やまれる。

ちなみにリアルカタンという資源を渡されて交換で全種類集めるイベントは、僕の持ってる麦がなんか不人気で木材の人と交換できずに終了。でも知らない人と話す良いきっかけになって楽しかった。

頒布側がこんな感じならうれしい

これは完全に傲慢な意見かもしれないけど、参考になれば。

ブースの場所番号をわかりやすく書いておいてくれるとうれしい。有名なサークルじゃない限り開発者ではなくゲームの名前で覚えてるもので。かといってマップにはゲームの名前ではなくサークル名で出てるわけで。あとは今どのへんに居るのかがわかりやすくなるので。

大まかでも在庫数が分かるとうれしいなー。今即決しなきゃいけないのか、悠長に試遊したり他のブースを見てきても間に合うのか、僅少じゃなくてもどれぐらい決断を後にまわしても良いのかがわかると嬉しいな。一般ピープルなので吟味する時間が欲しいんです。

マーケティング的には当日前に出せる情報はどんどん出してくれたほうが良いように思う。ルールブックが公開されている、されてないで判断材料としては全然違ってくるし、目星もつけやすい。ルール説明動画はもちろん、プレイ動画なんかもガンガンあったほうがいいんじゃないかな、人が楽しそうにプレイしてるだけで注目してしまうよ。

感想

本当にどの出展ブースも同人ゲーと思えないぐらいのクオリティですごいと思った。やっぱりビジュアルで突出してるところは目を引くなぁ、と思った反面、元々DTP畑出身の僕としてはここをこうしたらもっといいのに、と思うこともそれなりにあった。カード効果のフォントサイズが小さかったり、フォントと雰囲気がちょっとあってなかったり、ルールブックのレイアウトがまだまだ追い込みようがあったり。

とはいえ、本当、どれも同人ゲーのクオリティを遥かに越えている気がした。ゲームの作りこみはゲーム作者である以上とことんやるだろうけどそれ以外のできない部分、ビジュアルだったり、装丁だったり。しかも得てして初見ではその部分の作り込みが注目度を分けることも少なくないと思う。

今回、道具は大満足だけどゲームの購入に関しては予算や環境を加味すると様子見できたなぁと思う。正直に言えばちょっと勢いで買いすぎたな。とはいえたくさんのゲームを試遊できるお祭りだし、来年も行きたいなぁと思った。

今回の収穫(順不同敬称略)

買ったもの(レビューはそのうちできたらいいな)

試遊したりしてめちゃめちゃ欲しかったけど諦めたもの(順不同敬称略)

  • RAMCLEAR
    • ヘルトウクン
      • めちゃめちゃ面白かったけど、2人プレイ限定なのと2人プレイのメイン相手の妻さんには合わなそうだった
  • グランドアゲームズ
    • キャプテンダイス第2版
      • 予算切れ+ネットで買えそうだったので。たぶん将来的に買ってしまうぽい
  • 梟老堂
    • イアルへの道
      • 予算切れ+ネットで買えそうだったので。これもたぶん将来的には欲しい

そのほかのもたくさんたくさん。お金と置くスペースはいくらあっても足りません!

もう入籍から2年半もたってしまったけど結婚式をした。そんな時ぐらい惚気てもいいじゃあないか。約8年ぶりに髪を切ってもらった